一般社団法人 日本再生医療臨床学会

再生医療とは

再生医療とは

再生医療とは、自然には再生できない身体の組織や臓器を再生させ、 また、再生の速度を速めることによって、病気を改善させる先端医療です。

高度に医療が発達した現代ですが、糖尿病、肝臓病、心臓病、高血圧症、認知症、腰痛、膝痛などが増え続け、その上、知られていなかった難病も増加しています。
これらの病気は、完全には治すのが難しく、手術をしたり、薬で症状を抑えたり、和らげたりする「対症治療」が中心でした。
再生医療で注目されている「幹細胞」は、治療困難と言われ続けてきた疾患改善に対する大きな発見であり、人類の未来にとって大きな希望といえます。

幹細胞治療とは

私たちの身体の中の細胞は、絶えず入れ替わっています。また、これらの細胞の中には、再び細胞を生み出す力を持った特別な細胞があります。この特別な細胞が『幹細胞』です。

幹細胞には、二つの大きな能力があります。ひとつは、皮膚、血管、筋肉、神経などの身体の新しい組織を作り出す能力(分化能)と、もうひとつは、同じ能力を持った細胞に複製する能力(未分化能)です。また、抗炎能力にも優れており、痛みや炎症を抑える力もあります。

幹細胞治療は、患者さんご自身の腹部等のわずかな脂肪から取り出した幹細胞を規定の数まで培養し、患者さんご自身に投与(点滴)する治療です。
投与するのは、自分の細胞なので、アレルギー反応や拒絶反応がほとんどない安全な治療法と言われています。
幹細胞治療とは
幹細胞培養上清液とは

幹細胞培養上清液とは

人の体内に存在する歯髄・臍帯・骨髄・脂肪など間葉系幹細胞に分類される幹細胞を培養し、細胞の数を増やす時に、2次的に発生する溶液を「ヒト由来幹細胞培養上清液」と言います。
幹細胞を取り出した培養液に、滅菌処理や各種検査を施した液体(上澄み液・上清液)が、「ヒト由来幹細胞培養上清液」です。

このヒト由来幹細胞培養上清液には、幹細胞と同等の細胞伝達物質が含まれ、幹細胞と同等の効果が認められ、臨床医学的使用が始まりました。
最新の研究で、ヒト由来幹細胞培養上清液には、今まで治らないとされていた疾患にも効果がある事が分かってきました。
幹細胞培養上清液に含まれる成長因子や、サイトカイン、エクソソームと呼ばれるたんぱく質は、様々な作用を有しており、各医療分野で応用されております。


【主な作用】
創傷治癒作用・免疫調整作用・組織修復作用・神経修復作用・抗炎症作用・抗酸化作用等

当学会の理念

本会は、「再生医療の進歩、発展及び育成を図ると共に人類の健康増進と福祉の向上に寄与すること」を目的としております。

再生医療は、今までにない素晴らしい治療法です。
しかし、新しい医療であるがゆえに、再生医療に対する社会的認知度はまだ低いのが、現状です。

今後、再生医療をはじめとする先端医療が、人々に正しく理解され、この素晴らしい医療が、健全に普及し発展していくためには、公正公明な普及啓発活動の推進と、安心、安全な提供体制の確立が重要です。

日本再生医療臨床学会は、再生医療をはじめとする先端医療について、エビデンスの取れた情報の収集と発信による普及啓発活動を行います。

さらに、医療機関や医師との連携を深め、先端医療従事者の育成にも努めます。

本会は、健全な「再生医療」の発展に尽力し、より多くの方々が、元気で健やかに自分らしく過ごせる社会の実現を目指し運営されます。
当学会の理念

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